妊娠

妊娠中にしてはならないことの代表例としては飲酒と喫煙でしょう。
お酒やタバコが好きな人にはつらいかもしれませんが、飲酒と喫煙は百害あって一利なしです。
妊娠中は控えましょう。

先生によっては、妊娠中の喫煙を「数本程度なら」と許容する先生もいますが、
これは妊娠中の喫煙を認めているわけではなく、
禁煙によるストレスを軽減する為に言うものです。

妊娠中のストレスは母体にも胎児にも良くないので、
今まで吸っていた物を一気に止めることが辛いなら、
例えば「1日に3本まで」と決めて徐々に減らして最終的には禁煙しましょうと言うことです。

では何故妊娠中の喫煙がいけないのでしょうか。
タバコにはご存知の通りニコチンが含まれていますが、
このニコチンには血管を収縮させる作用があります。
その為、母体の血管が細くなり、酸素の運搬がうまく出来なくなります。
胎児への酸素運搬も阻害されてしまうのです。

では、これがどう母体や胎児へ影響するのかと言うと、
早産や流産につながる可能性が高くなります。
可能性の問題なので、喫煙する人全員が流産や早産になるわけではありませんが、
可能性が高くなることは今までの経験からはっきり解っていることです。

低体重児、子宮内胎児発育遅延（IUGR）の原因になる事もあります。
また無事に出産できたとしても、乳幼児突然死症候群の可能性も高くなります。

この乳幼児突然死症候群は原因がはっきりしない乳幼児の死亡ですが、
母親が妊娠中に喫煙していた方が、していなかった場合よりも
生じる可能性が高いというデーターが出ているのです。
これらを経験しなくても、小学生くらいでの学力の低下や低身長と言ったデータもあります。

繰り返しになりますが、妊娠中の喫煙は百害あって一利なしです。
これを機に一生禁煙できれば良いのですが、一生と言わずとも妊娠中は子供の将来を思って禁煙をしましょう。